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ワインと料理のペアリングの基本 日々の食卓を上質にするために

ワインと料理を合わせることは、難しい知識が必要な世界ではありません。香りや余韻が静かに溶け合うだけで、食卓は一段と心地よく整います。暮らしを丁寧に味わう人にこそ知ってほしい、やさしいペアリングの基本をまとめました。

  1. ペアリングは合わせるよりも寄り添わせる
    ワインは料理の主役ではありません。料理の魅力をそっと支え、余韻を伸ばす存在です。大切なのは、料理とワインが同じ方向を向いているかどうか。それだけで品のある調和が生まれます。
  2. ペアリングの基本は「似たもの同士」と「対比」
    料理とワインの相性は、次の二つに整理できます。
    一つ目は、香りや質感をそろえる「似たもの同士の組み合わせ」。
    二つ目は、料理に足りない要素を補う「対比の組み合わせ」。
    この考え方を軽く意識するだけで、難しく考える必要はありません。
  3. 白米とワインの相性は繊細さが鍵
    白米は香りも旨味もやわらかい食材です。香りが強すぎるワインと合わせると、米の余韻がかき消されてしまいます。透明感のある白ワイン、軽やかなスパークリング、冷涼地域の上品な赤が合わせやすい理由はそこにあります。
  4. ファーム有賀のお米とワインの相性
    お米もワインと同じように、品種によって個性が異なります。その個性に寄り添うワインを選ぶと、家庭の食卓でもレストランのような調和が生まれます。

4-1. コシヒカリと甲州

コシヒカリのふくよかな甘みに、甲州の控えめなミネラル感が寄り添います。塩むすび、焼き魚、だし巻き卵などシンプルな和食とよく合う組み合わせです。

4-2. ミルキークイーンとソーヴィニヨンブラン

ミルキークイーンのもっちりとした食感に、爽やかな酸が抜け感を与えます。大葉、レモン、海苔を使った料理やアジアン系ごはんとよく合います。

4-3. 亀の尾とブルゴーニュ白

亀の尾の凛とした香りが、樽の控えめなブルゴーニュ白と静かに調和します。松茸ごはん、出汁の強い炊き込みごはん、土鍋ごはんとの相性が良く、余韻が長く続きます。

4-4. いのちの壱とスパークリング

いのちの壱の繊細な甘みに、ブランドブランのきれいな泡が寄り添います。いくらご飯、海鮮おにぎり、手巻き寿司との相性が抜群です。

  1. 迷ったら重さを合わせる
    料理とワインは「料理の重さ」と「ワインの重さ」を合わせると失敗しません。軽い料理には軽いワイン、濃い料理にはしっかりめのワイン。この考え方だけで多くの場面に対応できます。
  2. 美味しいワインは温度とグラスで決まる
    白ワインは八度から十度、赤ワインは十四度から十六度が目安です。温度が高すぎても低すぎても香りが損なわれます。また、薄いグラスを使うことで香りの広がりが大きく変わります。
  3. 料理ごとの簡単な目安
    塩むすびには甲州。
    いくらご飯にはスパークリング。
    土鍋ごはんにはミネラルのある白ワイン。
    焼き魚にはソーヴィニヨンブラン。
    松茸ごはんにはブルゴーニュ白。
    天ぷらにはシャンパーニュ。
  4. まとめ
    ワインと料理のペアリングは、理屈よりも空気づくりです。料理とワインがお互いの魅力を邪魔せず、そっと寄り添っているかどうか。それだけで家庭の食卓は静かに美しく変わります。日々のごはんが少しだけ特別になる。そんな時間を楽しんでいただけたら幸いです。

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